interview

オリエンタル和装によって、着物の可能性が広がった -着付け師 村井昭子さん③

前回の記事は こちら


----------お仕事をされる中で、うれしいことはなんですか?

 

昨年の12月から1月にかけて、テレビに取り上げていただいたり、記事として掲載していただいたりしたことで、本当に多くの方にオリエンタル和装を知っていただくことができました。

そんな中で神奈川県の有名な和裁士の方がご夫妻で「先生のお顔をみて是非お礼を申し上げたくてまいりました。」と私を訪ねてきてくださったんです。

「和裁士の私たちも、染め、織り、デザインの職人も手を抜くことなく一生懸命心を込めて1枚の絵画を描くように創り上げております、 その私たち職人の心を前面に出してくださったオリエンタル和装にとても感動し、先生には感謝の気持ちでいっぱいです。」と。

遠いところわざわざ来てくださって、私も鳥肌がたったくらいうれしくて感動してしまいました。

そんなお話を先日、花嫁様にお話ししていたらお母様がなぜか涙をこぼされたんですよ。 なぜかしらね~というお言葉に、私は「やはり日本人だからかしら?着物は日本の心を伝えるものですから。」とお答えしたんです。

オリエンタル和装を通して、着物というものに思いを馳せていただけることが本当にうれしいです。

オリエンタル和装を知って、着物の可能性が広がった!といって、昔、着付け師だった60歳代の方々が習いに来てくださったりもしています。 和歌山、北海道、岡山など各地から来てくださっているんですよ。

さらにうれしいのは、オリエンタル和装を多くの方に知っていただけるきっかけになったロサンゼルスのショーの出演者であるYUKIさんが、「こんなに素敵なオリエンタル和装を私はロスで広めます!」とオリエンタル和装を学びに来てくださっています。

着物やオリエンタル和装を通じて、たくさんの方と交流できるなんて、本当にうれしいことです。

 

----------今後の目標を教えてください。

 

日本のお嫁さんが当たり前にウエディングドレスを選ぶように、世界中のお嫁さんに日本の着物オリエンタル和装を当たり前のように選んできてもらう。

これが私の理想なんです。

そういう風になるまで私は頑張りたいなって思っています。

その通過点というわけではないんですけど、2020年の東京オリンピックで金銀銅の表彰式でメダルをオリエンタル和装でお渡ししたいという気持ちで、多くの方々と共に少し準備をしています。

 

----------私たちhahatocoも是非応援、ご協力したいです。微力ですが…

 

ありがとうございます。

本当にたくさんの方々のお力添えが必要ですから。 微力とおっしゃいましたが、大きな力ですよ!

じつは私も微力なんです。 でもね、それは無力ではないですから…

本当にこの8年ほどの間のお嫁様の喜びが私の自信です。

お仕事をさせていただいて、100%翌日にご連絡が入るんです。 みんながとっても驚かれて、喜ばれて本当によいお式となりました。 これからのオリエンタル和装を心から応援しています、っておっしゃっていただけるんです。テレビに出させていただいた時にもね、それをご覧になったお客様からの 「先生、観ました。やりましたね~」ていうお言葉に支えられて… このお仕事を始めたころ日々の大変さも打ち消してしまうほども嬉しさがあります。 今では、会場様の方からご連絡を頂けるほどになりました。

家から出るお嫁様、白無垢でご自宅から出られるお支度ももちろん着付け師ですからさせていただくんですけど、お嫁様によってはオリエンタル和装のお支度をしない方もいらっしゃいます。

そんなときは、周りの方から「お嫁様、先生がオリエンタル和装の先生だって知らないよね。勿体ないよね」なんてお言葉もいただくくらいなんです。 恐縮してしまいますけど、そんな風に思ってくださってるんだなと嬉しく思います。

その想いを大切にこれからも、目標に向けて頑張っていきたいと思っています。


いつか、いつか... そう思っていた時が、そろそろやって来たのかも知れません。

着物を見て、着て、キュンとする気持ち。 村井先生のお話をおうかがいして、ますます大切にしていきたいと感じました。

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